ProteusVXを落としてみたところドラムキットが充実していてとても楽しいのだ。これがフリーだっていうのはOPCODE VISION以来の衝撃ではないか。そして俺は勢いに乗って久しぶりにピアノロールと睨めっこしてみたのだが、自分の無茶なフレーズを力ずくで組み合わせて無理やり曲にするスキルというか勘が鈍っているようでなかなか苦労している。そして今つくりかけで放り出しそうになっている曲にその苦労がありあり見えていて面白いのでここに貼っておく。


 tres-04.mp3


 聴き所を解説すると、ヨレたリズムのフニャフニャした音楽を作ろうとしていろいろやってみたところなかなかうまくいかず、前半は音を削りまくって骨組みだけに戻した状態で、音数の少なさゆえにダブっぽいのを狙ってるように聴こえるけれどもそういうわけでもないので注意が必要だ。そして後半にいたってはヨレたリズムはあきらめて思いっきりスクエアなミニマルに逃げ始めていて、しかもそのミニマルに変わる部分のつなぎが全然うまく行ってないところが情けなくてすばらしい。思うに冒頭から鳴っているスネアにもっとディレイをかけるとずいぶんよくなるのではという気はするのだけれども、もう1回MP3のエンコードするのが面倒なので俺はやらないのだ。この作業の再開はあるのかどうか未定だけれども、完成したらぜひアップしたい。


 しかしこうやって、サンプラー使わないでサンプリング音源と1対1で殴り合いみたいにして曲作るってのは高校時代に戻ったようでノスタルジック。あの頃はいわゆるXG音源(YAMAHAGM音源拡張規格)であるところのYAMAHAのMU-80でどこまで変な音を出すかということだけに情熱を傾けていて、バイオリンの最高音のピッチをオクターブ上げると物凄いノイズが出るとか、ドラムセットのピッチをオクターブ下げるとベチョンベチョンという物凄いウェットな金属音が出るとか、そういう数々の発見に加えてそんな音にさらにディストーションかけまくったりして、俺の青春はもっぱらそうやって変態的な音の探求に費やされていたのだ。




 山本直樹の安住の地の2巻がどこの本屋に行ってもないのでそろそろアマゾンで買おうと思っていたんだが、今日何気なく家の本棚を見ていたらそこにあった。